連載「心販研コラム 心理のこまど」 心販研13社による持ち回りコラムです。 出版営業のちょっとした呟きから、本づくりの現場の空気を味わっていただければ幸 いです。 今月の担当は春秋社様です。 ―――――――――――――――――――――――――― ○春秋社の心理学書――これまでとこれから 東京都千代田区にある出版社、春秋社と申します。 小社は1918年、神田豊穂・古館清太郎・加藤一夫・植村宗一(直木三十五)らによって創立され、おかげさまで2023年、創業105年を迎えました。105年のあいだで宗教・哲学・思想・心理・文学・音楽など各部門の書籍を世に送り出してきましたが、その中で今回ご紹介したいのは、V.E. フランクル著『それでも人生にイエスと言う』です。
ロゴセラピーを創始し、『夜と霧』(みすず書房)でも広く知られる精神科医フランクルは、ナチスによる強制収容所の体験と思索を踏まえてすべての悩める人に「人生を肯定する」ことを訴えた講演を行いました。本書はその講演集をまとめたものです。強制収容所に送られたのち、フランクルは家族を失うという壮絶な体験をします。そこから導き出された「生きる」ことへの力強いメッセージが本書に記されています。
この『それでも人生にイエスと言う』のようなロングセラーももちろんのこと、臨床心理分野に新しい地平をひらく「ポリヴェーガル理論」関連書籍や、ベネッセ「こどもちゃれんじ」の監修に立案時から31年以上携わる内田伸子先生の著書などなど、小社が大切に販売している心理学関連書はほかにもございます。直近では、トラウマを癒す画期的療法「ソマティック・エクスペリエンシング(SE)」の理論・エクササイズを紹介した実践的基本書『ソマティック・エクスペリエンシング入門』も刊行しました。
今後も小社の出版活動にご注目いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 (春秋社・飯塚)
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