2023年10月13日金曜日

心販研コラム 心理のこまど

「心販研コラム 心理のこまど」は、出版営業のちょっとした呟きから、本づくり、本の営業の現場の空気を味わっていただきたくはじめたコーナーです。


今月の担当は日本評論社さまです。

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 日本評論社?

いきなりですが、皆様は「日本評論社」に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。

心理学に通じている人であれば、「臨床心理学や精神医学を多く出しているよね。」「こころの科学を出しているよね。」といった感じでしょうか。それと同時に「日本評論社は他のジャンルも出しているの?」「日本を評論するって社名が凄いよね(笑)」といった疑問や感想もあるのではないかと勝手に考え、今回のコラムで書かせていただくことにしました。

 

早速ですが、弊社は本年で創業105年という歴史のある会社だったのです。(実は私も入社するまで知りませんでした…)

弊社の沿革から抜粋しますと「創業は1918年末、当初の文藝を中心とする出版から、昭和の初めにかけて社会問題・社会科学の分野の比重を高めていきます。これは社会状況を反映してのことと申せましょう。」とありました。 

実は1935年に総合雑誌「日本評論」を創刊し、当時は「中央公論」、「改造」とともに「三大総合雑誌」と呼ばれており、幸田露伴や吉野作造、柳田国男などの作家や学者なども書かれていた様です。「その後、河合栄治郎事件や横浜事件と、戦前を代表する二つの言論弾圧事件の試練に見まわれました。そんな経緯もあって、当社は屈指の〈硬派〉出版社と目されてまいりました。」と時代に翻弄されながらも、現在に行きついた様です。

また、世の中の変化を敏感に察知し、時節に合わせた刊行物を出版するという一面もあり、色々な政治家の本や夜回り先生の本を出すという事もありました。はたまたウクレレやジャズ、詰将棋やアニメの本が出てくるというお茶目な一面もある出版社です!

 

なお、最後に当然ながら心理にも触れておきますと、弊社のメイン雑誌(ムック)であるこころの科学は1985年に創刊され、今年で38年目となります。最近では重版したり、早めの書籍化をしたりと、こちらも時代のニーズを的確に捉え機敏に動いております。2003年には「こころの科学」から派生し、「そだちの科学」も誕生しております。

書籍でも神谷美恵子著『こころの旅』(1974年発行)、中井久夫著『精神科治療の覚書』(1982年発行・2014年に新版化)など、実はロングセラーもございます。

 

そんな弊社の創業105年フェアをご展開いただけます書店様がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡を頂戴できれば幸いです。豊富? なラインナップでお待ちしております!

(日本評論社 中嶋)

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