2023年9月7日木曜日

心販研コラム 心理のこまど

 


「心販研コラム 心理のこまど」は、出版営業のちょっとした呟きから、本づくり、本の営業の現場の空気を味わっていただきたくはじめたコーナーです。

今月の担当はナカニシヤさまです。

 

○昭和レトロなわが社の『教材心理学』

ナカニシヤ出版は京都市の北のほう、いわゆる洛外にある出版社です。もともと本屋から出版部門が独立しました。創業者の中西健夫は出版社を行うにあたり、当時売れる分野とは思われていなかった心理学関連の本を中核にと考えたそうです。(※あくまでも故人の感想です。)今後心理学が売れると思ったのは書店人としての長年の経験だったそうです。そして心理学の初歩として実験を通じて学べる『教材心理学』を刊行、読みが当たり売れました。





本と区切るには微妙なのですが、中身は「ミュラーリヤーの錯視」、「鏡像描写」など心理学実験教材数点を箱にまとめて入れたものです。昭和50年当時の京大の先生方が中心に考案、購入者がトリセツをもとにこしらえるアナログなものなのですが、半世紀近く経った現在でも大学の授業(リモート講義でも)、セミナーなどで愛用されております。今となってはPC等でも出来る実験も多いのですが、依然として根強い人気です。昭和レトロが若者にブームだそうですが、是非一度、学生気分でお試しいただいてはいかがでしょうか。






教材心理学』(978-4-7795-1476-0)は新装版となり定価2,640円で販売中です。



                                                                                       (ナカニシヤの中西)

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